公務員を10年勤めてから、30代半ばで民間企業へ転職したユウキです。
私が公務員をやめた理由や自己紹介はこちらの記事にまとめていますので、もしご興味あればご覧ください。
「公務員から転職したい」
「でも高卒で学歴もないから転職できない」
と転職を諦めていませんか?
周りの同僚は大卒が多くて高卒の人が少ないのよね……
高卒で転職したい人向けの情報を探してるけど見つからない……
こんなお悩みを持った方向けの記事です。
総務省の令和3年度の統計によると、地方公務員一般行政職のうち、
- ・高卒は22.2%
- ・大卒は69.3%
と高卒公務員は圧倒的少数派。アドバイスを貰える人も少ないですよね。
この記事では具体的なデータとともに
- 高卒でも公務員からの転職が可能な理由
- 「辞めたい」という気持ちに素直に従うべき理由
- 転職エージェントを活用して時短できる転職活動
について書いていきます。
私は
- ・30代中盤
- ・転職経験なし
- ・特別なスキルなし
- ・妻子持ち(妻は専業主婦)
という状態から民間企業へ転職し、5年目の会社員です。
もしかしたら年齢的には読者のあなたよりだいぶ上で、不利な条件で転職したかもしれません。
今のところ転職した会社で楽しく働けている経験をふまえて書いていきますね。
結論としては、
この4つが高卒公務員として実績を積んできたあなたへ伝えたいことです。
この記事を読めば
- ・高卒公務員でも応募できる求人が1万件以上あること
- ・高卒公務員でも転職する方法
- ・働きながらできる効率的な転職活動の方法
が分かり、転職するための道が見えてきますよ。
※このサイトでは提携しているアフィリエイト広告を掲載しています
高卒公務員でも転職できる
学歴が高卒で公務員であっても、転職は可能です。その理由は次の2つ。
その理由を詳しく書いていきます。
高卒でもOKな求人が全体の71%
私が登録しているリクルートエージェントで検索条件を
- ・高卒
- ・未経験
を入れたところ、12,281件の求人が出てきました。それだけ求人があれば、採用される方も多くいますよね。
ちなみに、検索条件を「大学卒」に変えると求人件数は17,170件に増加しました。
学歴別に求人数の割合をまとめると、次のグラフのとおり高卒でも応募できる仕事は全体の70%超と、高卒でもOKな仕事が大半ということが分かります。
データ出典:リクルートエージェント
思ったより高卒でもOKな求人が多いね!
学歴でなく、人柄や能力を見てくれる会社はある
日本には約368万もの企業が存在します。(出典:経済産業省 令和3年経済センサス)
これだけの数の企業があるので、学歴ではなくあなたの人柄や能力、公務員としての実績を見てくれる企業はあります。
私が働いている会社は学歴にはこだわっておらず、会社のNo.2である取締役は中卒です
仕事ができるかどうかは学歴に関係ないよね
また、高卒で働き始めると同じ年の大卒の同僚より社会人経験が4年も長くなります。それだけ社会人経験が豊富なので、アピールポイントになりますね。
企業としても社会人経験がある程度あったほうが、仕事のやり方やマナーなど入社してから教育することが少なくて済むことから、プラス評価です。
同じ22歳なら大卒よりも高卒のほうが社会人レベルは上だよね
残念ながら学歴で応募すら受け付けない企業も一定数あります。でも変化の激しいこの時代に学歴で人材を限定しているような会社の未来はないと思います。
普通に考えて、学歴がなくても優秀な人材を採用していく企業の方が成長しますよね。
学歴で差別するような会社に大切なキャリアを預けないほうがいいね!
そういう会社は転職先の候補に入れないほうが良さそうだね
また、公務員として働くなかで身につけられるスキルもたくさんあります。
詳しくは「【転職後も役立つ】公務員でも身につくスキル」で詳しくご紹介しています。公務員も民間企業も役に立つスキルの多くは共通していますよ。
公務員として働きながら、ついでに転職でアピールできるスキルを獲得しておきましょう。
他人からの意見は聞き流す
公務員として働きながら転職活動をしていると、周りから
- 公務員の仕事は安泰なのにもったいない
- 公務員に比べて民間は厳しい
- 高卒で公務員やっている人は民間では働けない
- もう30代過ぎてるんだから転職には遅すぎる
などなど、「転職なんかやめとけ」とアドバイスされることも多いですよね。
私も親や親戚、友人などからたくさん「公務員を続けたほうが良い」ご意見をいただきました。
ただこういう他人からのアドバイスを受けたときには聞き流すくらいでちょうどいいです。その理由は
この3点です。それぞれ詳しく書いていきますね。
転職の難易度は人によって大きく異なる
転職の難易度はその人の能力、志望する企業、業界によって大きく異なります。
志望する企業、業界が人手不足に困っていれば採用される可能性も高いでしょう。逆に人が余って雇用を維持するのも難しい業界の場合、採用される可能性は低いですよね。
また、あなたの能力、経歴、思いをあなた以上に知る人もいません。
私も親戚の叔母さんに
「公務員は民間でやっていくのは厳しい。悪いこと言わないから公務員でいたほうが良いよ」
と転職するか迷っていたころ、アドバイスを頂きました。
でもあなた以外の他人は
- ・あなたの事務処理能力や身につけてきたスキル
- ・公務員として経験してきた業務や経歴
- ・あなたがどのような思いで転職を希望しているか
については、ほぼ何も知らないわけです。
残業つづきで毎日家に着くのは23時過ぎ……っていう生活をしてても、他人はそんなことは知らないんだよね
そんな何も知らない人からの
「転職は難しい」
「公務員でいたほうが良い」
というアドバイスは聞き流す程度でちょうどよいです。
でも自分の人生、責任を取れるのは自分だけなのよね……
他人の意見に流されないようにしないとね!
あなたと一緒に暮らすパートナー、親であっても結局は他人です。
公務員として働くことの大変さ、辛さを分かっているのはあなただけ。
そんな家族から転職への理解を得る方法については「転職で家族の理解を得る3つの方法【実体験】」でご紹介しています。
一緒に暮らす人だからこそ、理解を得てから転職したいですね。
公務員の過酷さを知る人は少ない
公務員の仕事はよく知られておらず、公務員でない人からはつぎのように思われていることが多いです。
- 基本定時上がりで残業少ない
- 仕事の成果も求められず、ノルマもないのでラク
- クビになることもなく、勤めているだけで給料が上がっていく
残念ですが、こんなラクな仕事というイメージを公務員全般に関して持っている人が多いです。
公務員の実際の労働環境知らないから「もったいない」って思うのかも……
公務員の過酷な状況を知っていた自分の親や友人からは、
「体を壊さないうちに早く辞めたほうが良い」
「自分の働いている会社の方が相当ラク」
とアドバイスをもらいましたね。
公務員の過酷さをよく知らない人たちのアドバイスは聞いても意味がないので、聞き流しましょう。
他人に適したものがあなたにも適するとは限らない
公務員の仕事が楽しいと感じる人もいる一方、やりがいも感じられずに苦痛に感じている人もいます。
もう10年以上前ですが、同期との飲み会で
「公務員の仕事って辛いよね。裁量もないし、残業も多いし……」
とグチったところ、同期からは
「民間じゃできない仕事を公務員はできる。残業は多いけどやりがいはあるし、楽しい」
と返されました。
同じ年次に公務員として働き始め、同じような仕事をしている同期から私と正反対の意見が出てきたことに驚きました。
同じくらい大変な仕事をしてたのに、人によって受け止め方が全然違うのね……
人によって楽しいと思える仕事は違うってことだね
あなたと他人は異なる人間で、働き方も他人に適したものがあなたにとっても良いとは限りません。
世間的には「恵まれた仕事」と思われている公務員でも、あなたにとっては辛く、続けたいと思える仕事ではないこともあるわけです。
世間がどう考えているかではなく、あなた自身が公務員の仕事を続けたいかどうかで、転職するかを決めたいですね。
公務員が嫌だと思うなら転職を
「公務員やめたい」その気持はなくならない
私の経験上、「公務員をやめたい」という気持ちはなくなりません。
あと30年、40年公務員として働くのが嫌だと思っているのなら、転職したほうが人生楽しいと思います。
公務員として働き始めた2日目に「辞めたい」と思ってから、結局ずっと辞めたいと思ったままだったな……
職場の先輩からよく言われたアドバイスが「続ければ楽しさが分かってくる」というもの。
たしかに、新規採用されて仕事が分かっていない状況では「つまらない」と感じていても、だんだんと仕事を覚えていくなかで仕事が楽しくなる場合もあります。
それでも私のように面白さが分からないまま、10年間が過ぎることもあるわけです。
結局公務員の仕事が楽しいと思えるようになるかも、人によるんだよね……
嫌な仕事を続けることは、強いストレスになります。
公務員が精神的に病んでしまう理由も、真面目な性格に加えて自分の嫌いな仕事を続けていることが大きいのではと思っています。
そういえば公務員7年目に目の焦点が合わなくなって病院行ったことあったな……
自分が思っている以上に心と体に無理が来てたのかもね……
社会人経験を数年積んだ今のあなたなら、
- ・興味がある分野
- ・得意な分野
- ・苦手な分野
が高校卒業したての頃よりはだいぶ分かっているはず。自分をより理解した今だからこそ、公務員より適した仕事を見つけられます。
転職時期は若いほど有利なのは事実。私は30代中盤で転職しましたが、20代で転職活動をしていた人よりも苦戦しました。
若いほうが転職に有利な理由は、以下の3つです。
- 体力がある
- 新しい知識をつける能力も高い
- あなたが新しい会社についていけるようになるまでの期間も短い
採用する側の企業、転職する側の両方にとって若いほうが良いわけです。
だから企業は若い人を好むのです。
高卒で公務員として働いてきたあなたなら、若いうちに社会人経験を積んでいますので、企業としては欲しい人材ですね。
民間なら学歴でなく実力で評価される
民間企業では学歴ではなく、本人の実績次第で給料&役職アップが可能な場合が多いです。
その一方、公務員は「学歴」「年次」でほぼ給料、役職が決まってしまいますよね。
同じ年次でも高卒は大卒より給料が低いのよね……
やっている仕事の内容は変わらないのに、給料が違うのは納得いかない……
こういう状況だと「頑張っても評価されない」とやる気が無くなってしまうもの。
ちなみに、私の会社は中小企業ですが実力主義。
中卒の方が取締役になっていることからも、仕事ができれば学歴は関係ない会社ですね。
あと「仕事しないおじさん」も我が社には生息していません。
「この会社でこれをやりたい!」と思いを持って働いているので、サボる人はいないんですよね。
やる気のなくなった人は他の会社に転職していくので、「仕事しないおじさん」がいない訳です。
他に転職できない年齢になると、公務員にしがみつくしかないのかな……
だから「働かないおじさん」が役所内にいるのかもね……
私は「仕事しないおじさん」になるのはどうしても嫌だったので、転職しました。
今の会社でやっていることは好きですが、「つまらないな」「サボりたい」と思うようになってしまったら、別の会社に転職しようと思っています。
「次の会社に転職すればいいや」って軽く考えられるようになったのも、一度転職したからですね。公務員やってたころはそんなふうに思えなかったですから。
転職にはエージェントなど他の人の助けを借りる
公務員として働きながら転職活動を進めるのは時間的、精神的に相当辛いものとなります。
働きながら家事して、さらに転職活動する余裕なんてないけど、他の人はどうやって転職活動しているんだろう……
そこで私が活用していたのが転職エージェント。
内定を得るには大量の応募が必要で、1つの求人に応募して内定を得られる確率は4%~5%と言われています。(出典:マイナビ転職)
つまり、1つの内定を得るためには20社から30社の求人に応募しなくてはいけません。
そんなにたくさんの企業の求人を見つける時間がない……
応募書類もどうやって書いたら良いか分からない……
そこで活用できるのがリクルートエージェントなどの転職エージェント。
転職エージェントを活用するメリットは多くありますが、私の経験から感じたメリットは以下のとおり。
それぞれ詳しく書いていきますね。
無料で気兼ねなく相談できる
転職エージェントは転職希望者は無料で使えます。その理由は転職エージェントは転職が成功したときに、採用する企業側が転職エージェントに報酬を支払うから。
なので、怪しいサービスでも何でもなく、立派なビジネスなわけです。
転職希望者は気兼ねなく、好きなだけ転職エージェントに相談しましょう。それが転職エージェントの仕事ですから。
友達にも相談できるけど、時間もかかるし友達にメリットがないから申し訳ないのよね……
友達には言いにくい内容も、転職エージェントなら知らない人だし、素直な気持ちを話せそうだよね
自分の興味・関心に合う求人を探してきてくれる
転職エージェントに登録した後、自分の経験してきた仕事、興味のある分野を登録すると、条件に合致した求人をエージェントが紹介してきてくれます。
自分のやりたいこと、できる仕事をゼロから探すのは大変です。
仕事中もメールで求人を紹介してくれるから、仕事終わったあとに求人チェックできてありがたいね!
エージェントとの面談をしなくても、登録するだけでも求人を見ることはできます。
ただ可能であれば転職エージェントとの面談の時間を取り、30分から1時間を使って以下を話し合うのがオススメです。
- 自分の興味関心のある分野
- 自分の身につけてきた知識とスキル
- 何を新しい仕事に求めるか(給料、ワークライフバランスなど)
一度直接話してみることで、転職エージェントがあなたに合う求人を見つけやすくなりますよ
転職エージェントは多くの求人を紹介してくれますが、全てに応募する必要はありません。自分の興味や条件に合うものだけ応募すればOKです。
また、今すぐの転職を考えていなくても登録することができます。
私もエージェントから面談しませんかと言われたとき、
「いますぐ転職したいわけでないのですが」
という条件でも面談してもらえ、それから求人が毎日メールで紹介してくれていますよ。
応募書類の添削&面接対策をしてくれる
公務員は民間企業で働いたことがない人が多いので、民間企業への応募書類も何を書いていいか分からないですよね。
また、書類審査で通ったあとの面接でも何を話せば良いのか分からない人が大半かと思います。
そこで活用できるのがリクルートエージェントなどの転職エージェントです。
転職エージェントのサポートは手厚いよね
転職が成功すると転職エージェントは報酬がもらえるから、一生懸命やってくれる!
特に一人だと苦戦するのが職務経歴書。公務員の仕事は民間企業からすると分かりづらく、あなたが公務員としてどのような工夫を業務の中で行ってきたかを伝えるのは難しい。
だからこそ外部の人でかつ転職サポートのプロである転職エージェントに見てもらい
- ・あなたのやってきた業務
- ・その中で行ってきた工夫や業務改善
をわかりやすく職務経歴書に書いて上手にアピールしていきましょう。
大手のリクルートエージェントは公務員でもサポートしてくれると評判が良いですね。
転職エージェントによっては「公務員」というだけで面談すらしてくれないところもあるらしいので……
【まとめ】高卒でも公務員から民間への転職は可能
高校を卒業してからすぐ公務員になったあなたでも、民間への転職は可能です。
「公務員から民間への転職は無理」
「高卒では採用してくれる企業は少ない」
周りにたくさんネガティブな意見を言ってくる人がいても、全て無視しましょう。
まずは転職活動をしてみて、自分の目で
- 本当に転職できないのか
- 高卒&未経験でも採用してくれる会社はどれくらいあるのか
- 転職したら給料はどれくらいになるのか
を確認しましょう。高卒でも公務員から転職が可能だということが分かるはずです。
知っている人で高卒公務員から民間へ転職した人がいないからと言って、不可能なことではありません。
単純に高卒公務員で転職しようという人が少ないだけなんです。
大手のリクルートエージェント、DODAなどの転職エージェントは完全無料。
ネットですぐ登録できて、エージェントとの面談をしなくても求人が出ている仕事の給料や業務内容が見れます。
好きでもない仕事を30年、40年続けて、一度しかないあなたの人生を使ってしまうのはもったいないと思いませんか?
公務員の仕事が合わない人もいるよね。
公務員以外の仕事もやってみて、自分が楽しいと思える仕事を見つければいいんじゃないかな。
今の時代、公務員を辞めることは珍しくありません。
2018年だけで、43,775人の公務員が普通退職(定年退職、勧奨退職以外)している時代です。(総務省 令和元年度地方公務員の退職状況調査)
上記の数字は国家公務員は含まない地方公務員の退職者数なので、全公務員だともっとたくさんの公務員が1年で退職していることになります。
公務員の転職サイトへの登録者数も過去最高のようですね。
私自身、民間への転職後は以下のようにやりがいも増えて、仕事もラクになりました。
- 無意味な仕事がない
- お客さまの声が近い(感謝の声も、クレームも)
- 残業時間:月平均80時間→20時間
- パワハラ:ほぼ毎日怒鳴られる→怒鳴る人が誰もいない
- 通勤時間:1時間以上→0分(フルリモート勤務)
この仕事ならずっと続けてもいいかも!って思える仕事だね。
自分に合う仕事だと楽しく感じられるよね。
「どんな仕事も結局辛いし、つまらない」
「仕事なんてそんなもの。プライベートで楽しめばいい」
公務員時代、転職しようか相談すると必ず周りからそんなことを言われました。
自分が公務員から民間へ転職してみて感じたのは、
- 自分が楽しいと思える仕事もある
- どんな仕事も大変なことはあるが、好きな仕事なら頑張れる
- 周りから反対されても、自分が興味のある民間企業へ転職して良かった
この3点です。
自分の人生を決めるのは自分だけです。他人はあなたの人生に責任は取ってくれません。
周りの意見は聞き流すくらいでちょうどよいですね。
考え抜いて、公務員として働き続けるのもアリだと思っています。
ただその前に、公務員以外の選択肢を知っておいて損はありません。
少しでも好きな仕事、興味の持てる仕事をすることで、人生がきっと楽しくなるはず。
ちなみに私の転職前後の変化については、【体験談】公務員から民間への転職はきついのか?結果→仕事が楽しく&残業激減で詳しく記載しています。
あなたの人生が転職によって楽しく、充実したものになることを願っています。
それでは、また。