こんにちは、ユウキです。
私が公務員をやめた理由など、自己紹介はこちらの記事にまとめていますので、ご興味あればご覧ください。
私自身も公務員から転職したいと10年間悩んだ末、民間企業へ転職しました。
「公務員から民間企業へ転職したいけど、もう30代……転職するには遅いかな……」
「周りに転職した人もいなくて話も聞けないから、経験者の話を聞いてみたい」
と思ったこと、ありませんか?
確かに、周りに聞ける人もいないな……
そんなあなたにおススメなのがこの記事です。
私自身、
- 30代半ば
- 子持ち
- 大学卒業時からずっと公務員で転職経験ゼロ
という状態から、民間企業へ転職してから2024年で5年目になりました。
そんな私自身の経験をまとめていますので、公務員から転職してみたいという方の役に立つ記事かと思います。
私だけでなく、民間企業へ転職した公務員時代の元同僚4人の経験もあわせてご紹介します。
私は公務員から民間企業へ転職したことで、
- 残業が減り(夜11時ごろ帰宅→夜7時~8時には帰宅)
- 仕事が楽しくなり(明日が仕事でも気が重くない)
- 家族と毎日寝る前に話せる生活が実現
しました。
30代で公務員を辞めたいあなたへ伝えたいことをまとめていきます。
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30代でも公務員から転職が可能なのか?
30代でも公務員からの転職は可能です。
私は国家公務員を11年続けた33歳の時、ベンチャー企業へと転職しました。
少ない知り合いだけでも、30代で公務員から転職した人は5人はいますね。
とは言っても30代で転職できたのは私の周りだけかもしれないので、公務員全体で辞める年代がどうなっているか見てみましょう。
公務員を辞める年代は30代以上が60%を超える
総務省 令和2年度 地方公務員の退職状況等調査によると、令和2年度の普通退職者(定年退職者以外)35,606人おり、定年退職者ではないことからその大半が転職をしていると考えられます。
そのうち、私のような一般行政職かつ30代以上で公務員を普通退職する方が65.2%。30代以上で公務員を退職&転職する方が多数派ということが分かりますね(下記グラフ参照)。
なお、グラフには入っていない警察、消防職など専門職を入れても、30代以上での転職が60%以上を占めるのは変わりません。
出典:総務省 令和2年度 地方公務員の退職状況等調査のうち一般行政職の退職状況
30代での転職はもう遅い……と思ってたけど、意外と多数派だったんだね
そして公務員を辞める人が毎年3万人以上も……辞めるのはもう普通なことなのね
公務員から民間への転職は、民間企業からの転職より難しいのでは?
「公務員から民間への転職は、民間企業からの転職より難しいのでは?」
そう思われる方も多いと思いますし、私も転職するまでは思っていました。
転職してから気づいたのは、
「民間から民間でも異業種での転職は、公務員から民間への転職と同じくらいの難易度」
ということ。
つまり、公務員から民間企業への転職が特に難しいということでもないんです。
公務員から民間企業への転職がさほど不利ではない理由が以下のとおり。
- 公務員で鍛えた仕事の段取り力、チームで働く能力は民間でも使える
- 民間からの転職でも異業種からだと、前の職場での経験はほとんど使えない
私の職場でも、公務員からの転職者は私以外にもう1人います。
公務員からの転職者でも、民間企業からの転職者と同じように活躍していますよ。
民間への転職のコツはあるのか?
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公務員を辞めるか悩んでるあなたに、転職を成功させる3つのコツをお伝えします。
それぞれ詳しく解説していきますね。
公務員在職中に内定を獲得する
公務員として働いているうちに次の職場からの内定を獲得しておきましょう。
間違っても次に働く場所を確保しないまま、退職を今の職場に伝えてはいけません。
内定を獲得しないまま退職を伝えると、次のように良くないことばかりです。
- 現在の職場から猛烈な引き留めにあう
- 次の転職先が決まらず、毎月の生活費が足りず貯金が減っていく
- 内定が決まらない焦りから、希望ではない仕事でも転職を決めてしまう
次の仕事が決まってないと、引き留めで心が揺らいじゃいそうだね……
退職して収入もない状態が続くと、メンタルも追い詰められそう……
大手転職サイトDODAによると、
一般的に、転職には2~3カ月の期間がかかるといわれています
転職活動にかかる期間の目安は?スケジュールの立て方を解説https://doda.jp/guide/junbi/schedule/
人によっては半年かかってしまう人もいるかもしれません。
いつもらえるか分からない内定ですから、忙しくても本業の合間をぬって転職活動をすすめていきましょう。
公務員として身に付けた能力をアピールする
「公務員として働いていてもスキルが身につかない……」
そう思っていませんか?
私も転職前は、公務員として身に付けたスキルはないと考えていました。
でも、実は以下のようなスキルが鍛えられているんですよね。
どの能力も民間企業で使えるスキルです。
3つのスキルをそれぞれ解説していきますね。
業務遂行能力
業務遂行能力とは、「複数の業務を同時に進行し、期限内に終わらせる能力」です。公務員なら誰しも持っているスキルのはず。
公務員はどの部署も人が減らされていて、2人でやっていたような業務を1人でやることになっていることも多いですよね。
公務員でも仕事に締切は必ずあり、
- 複数の業務スケジュールを管理
- 期限内に終わらせる
能力は、どの部署であっても身についています。
人を動かす力
人を動かす力とは、人にお願いや指示をして動いてもらう能力です。
部下がいる場合はもちろん、部下がいない場合でも部署内の同僚にお願いして業務をやってもらう経験は誰でもありますよね。
民間企業でも仕事は一人ではできません。
部下がいないポジションでも、同僚の力を借りて仕事を回していく能力は必須なので、人を動かす力が役に立つんです。
文章作成能力
公務員が優れているのがこの文章作成能力。
一日何百枚もの行政文書を見て処理するだけでなく、文書作成をした経験も山ほどあるはずです。
公務員が当たり前にできている
- きちんとした日本語で
- 誰もが分かりやすい文章
を書く能力は実は貴重なんです。
この3つの能力は確かに民間企業でも使うものばかりだね!
民間企業で働いてきた人でも、この3つの能力がない人もいそうね
意外かもしれませんが、民間企業でもこれら3つの能力がない人はゴロゴロいます。
この3つの能力があることを、
- 履歴書
- 職務経歴書
- 面接
でアピールできれば、企業としても採用したくなりますよね。
この他にも公務員でも身につくスキルを「【転職後も役立つ】公務員でも身につくスキル」でご紹介しています。
「公務員ではスキルが身につかない……」とお悩みの方は読んでみてください。公務員として働く中でどのようにスキルを身に付けていくかをご紹介していますよ。
友人や転職エージェントの人の助けを借りて転職活動をする
公務員から民間企業へ転職を考えているあなたは、転職活動は初めてではないでしょうか?
30代になると公務員の仕事も責任が出てきて忙しい。
家事や育児もあるとさらに忙しいので、限られた時間で効率的に転職活動を進めなければ、いつまでも内定が得られません。
具体的には以下の2つの方法で、他の人の力を借りて時短していきましょう。
公務員から民間企業へ転職した知り合いを頼る
あなたが勤める市役所や、大学の同級生に公務員から民間企業へ転職した方がいたら、力を貸してほしいと連絡してみましょう。
きっと彼らも転職活動時に苦労したはずなので、喜んであなたを助けてくれるはず。
私も同期や元同僚から相談を受けたときには喜んで相談に乗っています。
一番のオススメは、直接会う約束をして転職時の話を聞きに行くこと。
会うときに履歴書や職務経歴書を用意しておいて、その場で添削してもらえればベストですね。
- 転職活動時間の作り方
- 履歴書&職務経歴書の書き方
- 面接での志望理由の伝え方
- 公務員から転職する理由の伝え方
などを教えてくれるでしょう。
同じ公務員だった人だからこそ伝えられるアドバイスもたくさんあるはず!
また、小さい会社だと事業担当者が人事担当者と一緒に面接をしていることもよくあります。
あなたの友人が人事担当部署ではなくても面接官経験者だったら、
- 職務経歴書の書き方
- 面接官がどこを見ているのか
など聞いてみましょう。
業界は違っても職務経歴書や面接のポイントは共通する場合が多いので、あなたの転職活動にも役に立ちます。
無料で使える転職エージェントを使う
転職エージェントは転職を考えている人が使える無料のサービス。
大手のリクルートエージェント、DODAなどの転職エージェントは完全無料でネットですぐ登録できて、どんな求人があるか確認できます。
転職者を採用する企業側から報酬をもらっているので、転職者は無料で使えるんですね。
転職エージェントは「プロ」で、以下の業務を行ってくれます。
- 転職者の希望に沿う仕事を紹介する
- 履歴書や職務経歴書を添削して面接に進みやすくする
- 面接の練習を行い、内定がもらえる可能性を上げる
知り合いじゃないから、初めて書く職務経歴書とか面接対策とか、何でも聞けそうだね!
転職エージェントは友達や知り合いじゃないからこそ、自分のつたない履歴書や職務経歴書を見てもらっても恥ずかしくないですよね。
私も転職活動時は、友人に自分の職務経歴書や面接対策をしてもらうのが恥ずかしくて、リクルートエージェントにお願いしました。
自分が転職エージェントを利用した時には、職務経歴書の書き方がまったく分からない状態でした……
ネットを見て頑張って書いたつもりでしたが、10か所以上の添削を返していただきました。
いただいた添削の一部をご紹介すると、以下のとおりです。
- 公務員として取り組んだ課題、検討内容や手段、実績を明確にかつ簡潔に整理する
- コンピテンシー(仕事を遂行するための能力や知識)を明確にする
①については、
公務員の場合、業務の性質上、あまり実績という概念がないので難しいかもしれないが、ちょっとしたことでも良い
②のコンピテンシーについては、
「単にこんな業務をやってきました」と事実だけが記載されていても意味がない。あくまでその根幹にある「あなた自身の思考方法」や「行動パターン」が企業側としては知りたいので、そこをきちんと書くこと
という指摘をいただきました。
どの指摘も自分じゃ絶対気づけない内容だったね!
転職エージェントは相性もあるため、複数登録が基本です。
大手だと私が使っていたのはリクルートエージェント、DODAですね。
もちろん無料ですし、職務経歴書の添削だけでなく、面接対策もできます。
リクルートエージェントなら登録と同時に、リクナビネクストへも登録ができますね。
リクナビネクストは就活の時に見たサイトのように、自分で条件を指定して仕事を探すことができます。
まだ転職するか決めてないあなたでも、登録しておいて損はありません。
転職したあと民間企業でやっていけるのか?
著作者:Freepik
公務員からうまく転職できても、新しい職場でついていけるのか不安ですよね。
私も転職前はとても不安でした。
私自身の経験だと、いま転職して4年目ですが、全く問題なく仕事をこなしています。
むしろ公務員時代より楽しく、しかも残業は半分以下に削減した状態でワークライフバランスも充実しています。
私の職場にも県庁出身の人がいますが、公務員らしい正確な仕事ぶりで「できる人」と思われています。
公務員の特徴として「真面目さ」がありますよね。仕事をこなす上で民間企業でも大切なポイントです
公務員も民間も、仕事に共通する部分は多い
「民間で公務員は使えない」
「長く公務員やっている自分は、民間企業でやっていけない」
そう思っているのは公務員自身。
公務員でも、民間企業でも仕事は結局調整、分析などで共通する仕事内容が多いです。
- 公務員→市民生活と行政サービスの向上
- 民間企業→利益の追求
と目的が変わるだけ。
民間企業では公務員特有の細かすぎる文章修正、体裁の調整などがなくなって、「実のある仕事」が増えただけでした。
私は意味を感じない文章修正や事務作業に自分の人生を使うのがイヤだったので、民間企業の方が楽しく、やりがいを感じます。
周りの民間企業への転職者もみんな「公務員時代より楽しい」と言ってるね
家庭との両立が民間企業でもできるのか?
民間企業に転職してから家庭との両立ができるようになりました。
公務員の時は残業だらけで家に帰ったら夜10時すぎ。平日は家族と話す時間はありませんでしたからね。
民間企業へ転職してからは
- リモートワークなので朝も夜も家で食べられる
- 仕事が終わってから、子供からその日学校であったことを教えてもらう
- 食器洗いや布団を引くなど家事が分担できる
と公務員時代と比べると、家族との時間が毎日2時間くらい増えました。
公務員では必須の3~4年ごとの転勤もなくなりましたし、休日の地域行事への参加などの強制もありません。
公務員から転職して「自分の人生を取り戻せた」感じがしています。
転職して後悔はないのか?
公務員を辞めてから4年経ちますが、「公務員から転職しなければよかった」と後悔したことは一度もありません。
日曜日の夜、明日から仕事の時に「仕事か……イヤだな」なんて思わなくなりました。
そのたびに「辞めて本当に良かった」と心から思っています。
転職したあと、以下の変化も起きました。
- 仕事が楽しい
- 残業も減って毎日家族と話せる
- こうやって副業のブログを書く時間も余裕もある
とは言え、「公務員の時の方が恵まれていたな……」と思う部分もあります。
- 民間企業で働き始めてから感じた民間企業で働くデメリット
- 公務員から転職してきた人が感じやすい後悔
については「【実体験】公務員から民間へ転職したあとの後悔3つ」で詳しくご紹介しています。
「公務員を辞めた後に後悔するのはどんなことか」に興味がある方は読んでみてください。
【まとめ】やる気があれば30代で公務員からでも転職できる
公務員から民間企業へ転職することは可能です。
ただ、どんなに優秀な人でも転職活動をしなければずっと公務員として働き続けるしかなくなります。
公務員は利益を超えて市民生活の向上に役立てる、素晴らしい仕事です。
給料や福利厚生の面でも、安定していて将来のプランが立てやすいメリットがありますよね。
ただ、どんなにすばらしい仕事でも、
- あなたに向いているか
- あなたが楽しくできる仕事か
は人それぞれ違うんです。
公務員の仕事があなたには合わなくて、他の仕事の方が楽しくできるかもしれません。
公務員の仕事を何年続けても、どうしても楽しく思えないかもしれません。
たった一度の人生です。
自分の人生のほとんどを占める仕事。
その仕事を楽しくできる人生にできたら、きっと素敵ですよね。
自分の人生を決めるのは自分だけ。
あなたの人生が転職によって楽しく、充実したものになることを願っています。
それでは、また。